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「完遂する力」が人の人生を有意義にする [学問]




昨年あたりから、多く言われ始めている成功要因「グリット」、ご存知でしょうか?

一般的に、人が、富や名声・権力といった面で成功したり、日常生活をより豊かにしたりするために必要だとされている個人の能力は、「才能」と「知能」です。

これに、家庭の高所得や良い出身・家柄、チャンスの存在、有力な人脈、といった環境要因を加えていくと、人生を成功させられる確率がより高くなるとされています。

所得が子どもの学力に影響を与える、ということを耳にしたことはありませんか?

それは環境要因に含まれていることで、あながち嘘ではありません。

子どもに良い学習環境を用意したい場合、所得が高いに越したことはありません。

しかしながら、最近厚労相が発表した、2014年度の所得に関する情報によると、世帯間の所得格差は依然として拡大している状態です。
また、再分配所得も焼け石に水状態です。

所得の高い家庭の子どもは、基本的に学習などのための環境が充実しており、親の繋がりで、それなりの人脈やチャンスの存在もあることが普通です。

つまり、人生が成功する確率が基本的に高いと言えます。
もちろん例外もあります。
ですが、高い所得が得られやすい芸能界や政界でもいわゆる二世が増えてきたことが、これを表していると言っても過言ではないでしょう。

さて、そうなると、少なくとも日本のほとんどの人は成功できなくなってしまいますね。

ですが、実際はそんなことなく、環境が悪くとも社会的に成功している人は何人もいます。
もちろん確率は低いですが。

そういった社会的成功を収めた人々に共通する要因は何なのでしょうか。

その要因は、一般的には、個人の才能や知力だとされています。

ですが、この二つはその人が生まれ持っているものに該当します。

成功とは、生まれ持ったものだけで決まる程度のものでしょうか。

そんなわけありませんね。

ここで冒頭の成功要因「グリット」に戻ります。

「グリット」とは、勇気・闘志を表す意味の言葉で、この場合、やり抜く能力のことを言います。

継続の大切さは昔から言われていますよね、石の上にも三年、小水石を穿つ、と。

ここ数年において、欧米の心理学者などが中心になって行っていた長期的な研究から、大変でもやり通す力を持つことが人生の成功に繋がる、ということが、その昔からある経験則を裏付ける形で明らかになったのです。

つまり、人が成功する確率には、才能や知力の他に、グリット(忍耐力・継続力・遂行力)が大きな影響を与えていることが分かったのです。

もちろん、単に楽しいだけのことや負荷の少ないことをやり抜くことは無意味です。

より上の段階に挑戦することと、失敗しても、また、どんな困難が降りかかっても試行錯誤し、やり切ることがグリットを持つために必要です。

これは、無茶をしたり、理不尽なことに耐えたりするということではなく、学校における"真面目な"部活動のように、越えれば成長できるであろう苦楽を長期間経験することが大切という意味です。

とは言っても、ほとんどの方はこのことを感覚的にご存知かと思います。

しかし、実際にできる人が存外少ないことも事実です。

ですが、この能力はいつからでも伸ばすことができます。

ある事を諦めそうになったり、放棄したくなったりした時、たとえどんな些細なことだとしても、思いとどまることが重要です。

そして何より、自分の限界を決めず、挑戦し、失敗を含めた様々な経験を積み、最後には成功させることが大切です。

社会的成功、というと眉唾ですが、人生をより充実させるために、もう少しだけ頑張ってみる機会を増やすと良いかもしれませんね。



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